monoです!
私はここひえを毎年実際に買ってきました。
エアコンみたいに大掛かりではなく、扇風機より涼しい、そんな暑さ対策ができる家電を探してきたので、ミニ冷風機(ミニクーラー)はうってつけだったわけです。
しかし、そろそろミニ冷風機の限界を感じてきました。やはり、「あまり涼しくない、風量が弱い」このあたりがネックでしたねよ。多数のミニ冷風機をこのブログでは取り上げてきましたが、多少の違いがあるものの、結局は同じ結論に至るわけです。
そこで、そろそろ他を考えていて、次世代の暑さ対策、ネッククーラーも試していたところでした。
そんな中、ここひえが2022年になってまたモデルチェンジした。R4だ。そろそろここひえから手を引こうと考えていたのですが、やはり気になる存在だったので、つい買ってしまった。
開封レビューはこちらの記事をご覧いただきたいのですが、開封レビューでは驚愕の事実が発見され、構造的に大きく変わりました。
どうやら今回のR4はフルモルチェンジと言えそうです。
ではフルモデルチェンジしたここひえR4の実力はいかに?
風はどこまで届くのか?
毎度のことながら簡易的な風速計を用いてここひえR4を測定しました。この風速計が示す1.3m/sという微弱な風が届く限界の距離をメジャーで計測しました。
それでわずかに風が来るなと感じる最大距離と考えていただければと思います。なお、体感的には個人差あるとは思いますので参考程度でお願いします。
すると驚いたことにここひえR4は圧倒的に風が届きます。
風量レベル | 1 | 2 | 3 | 4 |
ここひえR2 | 30cm(1.3m/s) | 40cm(1.3m/s) | なし | 100cm(1.3m/s) |
ここひえR3 | 30cm(1.3m/s) | 50cm(1.3m/s) | 80cm(1.3m/s) | 110cm(1.3m/s) |
ここひえR4 | 100cm(1.3m/s) | 145cm(1.3m/s) | 180cm(1.3m/s) | 200cm(1.3m/s) |
風量レベル1でもなんと1mも届きました。風量レベル4だと2m程度まで届きます。2mとなると、かなり実用的と言えるでしょう。これは劇的な進歩ですね。もちろん、かなり微弱の風が届く距離なのでご注意ください。
音はどの程度うるさいのか?
スマホの騒音計測アプリで計測してみました。結果は以下の通りです。
ここひえR2、R3と比較すると次の通り。
1 | 2 | 3 | 4 | |
ここひえR2 | 38dB | 40dB | なし | 49dB |
ここひえR3 | 38dB | 41dB | 47dB | 49dB |
ここひえR4 | 39dB | 42dB | 45dB | 48dB |
ちなみにこの計測アプリは±10dBぐらいは常に上下しているため参考程度にしてください。
数値的にはR2やR3とたいして変わらない結果にはなりましたが、音というものは大きさだけでなく、音質的な違い、例えば低音や高音など体感的に不快であるものがどの程度含まれるかまでは評価できません。
ここひえR4は宣伝文句では「従来品比約40%静音性UP」とあり、ここひえR3との最大風量時の騒音レベルの比較のようなのですが、これは確かに、私としても特にR4はレベル4、つまり最大風量時の音が静かになったと感じました。レベル4でもウルさいとは思わなくなったのです。これはDCモータに変更したことが大きいのかもしれません。
それで風量レベル4でも実際に使っても耐えられる音になったと言えるでしょう。
2022年ここひえR4はどれほど冷えるのか?
さて、ここも気になりますよね。毎度の計測方法ですが、吹き出し口での温度を計測してみました。
結果としては以下の通りです。
温度変化 | 冷却能力 | |
ここひえR2 | 26.6℃⇒22.5℃ | -4.1℃ |
ここひえR3 | 27.2℃⇒22.6℃ | -4.6℃ |
ここひえR4 | 26.4℃⇒22.7℃ | -3.7℃ |
この数値だけを見るとR4の冷却能力はごくわずかに悪いという残念な結果になりますが、全く同一条件で行ったわけではないこと、また最終的な温度はどれも22.5~22.7℃あたりに落ち着いています。
仮に冷却能力が若干悪いとすれば、理由として考えられるのは、R3までは湿ったフィルターを通った風が直接出るのに対して、R4は湿ったフィルターを通った風を90度直角に曲げて送り出すためエネルギーロスがあるのかもしれません。あくまでも推測ですが。
ただここひえR4の宣伝文句には「従来品比、体感温度約30%クールダウン」とありますが風力がR4で各段に強くなったため確かに涼しく感じるようになりました。
R4になってかなり構造が変わりましたので、フィルターはR3と同じためフィルターの冷却能力自体は変わらないとしても、総合的には確かに涼しくなったと言えるでしょう。
それで、ここひえR4は買いなのか?
初めてR4の吹き出し口を見たときはびっくりしました。極端に小さくなりましたから。大丈夫なのかと。左が2022年ここひえR4で、右が2021年ここひえR3ですけど比較すると全く違いますよね。風量をかせぐだけの大胆な変更で騙されたぐらいに最初は当惑しました。
しかし開封レビューをご覧いただきたいのですが、ファン自体も変えてきました。
それで静音性もアップして実際に風量最大で使える実用的なものになった。風量は強くなった代わりに風が出てくるエリアは狭くなりましたが、その分、首振り機能で広範囲に風を振り向けることができるので実際に使ってみるとそのデメリットは感じられないのもお見事。首振り機能は30度と70度の二段階に切り替えられるのですが、一人で使う場合は30度にするとちょうど良い感じです。
結論として、R4はかなり別物に進化したと言って過言ではないでしょう。他のミニ冷風機よりも、かなり安定的に冷たい風が出てくるようになりました。
R4になって初めてミニクーラーという名に恥じない実用レベルにのし上がったと言えます。言い方悪いかもしれませんが、ようやくまともな商品になったとも言える。これからはR2やR3が多少安くてもR4を購入することをお勧めします。
なお、私は歴代ここひえを使ってきてミニ冷風機の実力がどれほど弱いものだったか知っているためR4を高く評価していますが、ミニ冷風機が未経験でエアコンと比較するような方でしたら評価はまた変わってくると思いますのでご注意ください。
2022年ここひえR4の欠点はないのか?
ここまで進化したなら、あえて言わせてもらいます。
これはR4だけの欠点ではないのですが、フィルターが新品でも臭います。使い始めは特に感じますし、毎回スイッチをONにした直後は臭いますね。新品なので決して不衛生な異臭ではないのですが、抗菌処理ゆえの化学的な臭いというのでしょうか、絵の具の臭いに近いです。化学物質過敏症の方にはもちろん、臭いに敏感な人は一度、確認した上で購入したほうが良いかと思います。
あとフィルターの価格が3,300円は高い。メーカーは毎年交換することを推奨しています。それでもう少し安くしてほしい。
このフィルターの臭いと価格が改善されれば、2023年はR5ではなくてもR4のままでも結構イケそうです。今後も売れそうです。だから2023年はフィルターの改良に注力していただきたい。
ということで、ここひえR2,R3に愛想尽きて縁を切ろうと思った最後の最後にR4というフルモデルチェンジで盛り返しを図ってきたところは、なんとも凄い。ただこの手の商品は構造的にシンプルなので中国など他社に類似品として安く販売されるのも時間の問題かもしれません。そこが心配ではありますね。
それでは暑い夏を乗り切りましょう!!