自宅を快適に!!monoです!
夏真っ盛りの今、体感温度を1℃でも下げたい。
もちろんエアコンが涼しいのはわかってる。でも健康的、経済的、またはスペース的に…さまざまな理由で必ずしもエアコンが選ばれるわけではありません。
そこで価格がお手頃、設置も超簡単なミニ冷風機が一定の人気を保っています。
ただミニ冷風機が初めての方は期待しすぎてがっかりするケースも見られます。
それでこのブログではミニ冷風機を多数レビューしてきましたので、ミニ冷風機がどんなものかは一例として2021年登場したばかりのここひえR3のレビューがありますのでこれらの記事をご覧くださいね。
さて、ミニ冷風機で知名度の高いものといえばやはりこのここひえR3です。毎年改良を重ねている人気モデル。
でもこれ、難点はちょっと高いのです。本体が8,000円ほど、さらに交換用フィルターが3,000円します。初期コストもランニングコストも高いのがここひえの欠点。
そんな中、ついに無印良品のミニ冷風機が登場しました!本体価格が5,980円、交換用フィルターも安いです。詳しくはこちらをご覧くださいね。
それでここひえR3より無印のほうが安いけど、実際にはどっちが良いの?というのが今回のテーマとなります。これがね~、なかなか難しいんですよ。では比較していきましょう!
正面を比較
まずは正面を比較してみました。左の無印良品はデザインの良さが際立ちます。コンパクトなので置くスペースに悩みませんし操作系が前面にあるのでわかりやすい。ただ、どちらも風が出てくる部分は実際には奥のフィルターの部分になりますので、右のここひえR3と比較すると面積は小さいです。風量はそれほど期待できません。
それに対してここひえR3はデザインは無骨でカラーリングも地味ですし、R3からブランド力を上げようと下部に「ここひえ」ロゴを印字するようになったのですが、逆にダサさを増しています。風を出す面積は大きいものの無印と比較するとゴツイ感じがします。あくまでも機能重視。
そして風向きを変えるルーバーはどちらもつまみで調節できるのですが、無印はつまみが一つしかなく1方向の調整に対して、ここひえはつまみは二つあり上半分と下半分で風向きをそれぞれ異なった向きにできるのが特徴です。ちなみにR3からつまみは二つになり、R2はつまみは一つです。ここひえのつまみは上にすると風向きは下向きになるという逆方向なので感覚的にはわかりにくく、無印は上にすれば上に向くのでわかりやすいです。
上から比較
やはりサイズ感からしてかなり違いがありますね。カラーリングも左の無印はクリーム色のいわゆる無印カラーです。ここひえは昔の冷蔵庫みたいな青みがかった白でとにかくダサくて地味です。ここひえは操作パネルにボタンが三つ、ランプが7つあり、機能的にはてんこ盛り。無印良品は上部には何もなく対照的で、ここまで違うとコンセプトが明らかに違います。
ここひえはこのように取っ手を起こして持ち運ぶことができます。無印はありませんが無印はそもそもコンパクトなので取っ手がなくても運ぶのにそんなに困らないです。
左を比較
この通り、無印もここひえも左側は何もありませんが、カラーの違いがはっきりわかりますね。部屋に置いて落ち着くカラーは無印です。
右を比較
右側はどちらも水タンクがあります。無印の水タンクは400mlあり、下のつまみを上にあげて水タンクを外す構造。水量の目盛りはありません。
ここひえの水タンクは600ml。透明部分をつまんで引っ張り上げます。透明部分が多いため水量が一目瞭然です。
背面を比較
どちらも外側にほこりとりフィルターがついています。このフィルターの色が無印は本体カラーと同一のホワイトに仕上げてお洒落ですが、ここひえはブラックです。
ブラックのほうが汚れが目立ちにくいので実用的ではあるものの暑苦しく重苦しい雰囲気があります。
裏面を比較
無印は足がグレーになっていてこだわりが感じられます。黒いゴム栓は底にたまった水を抜くためです。
それに対してここひえはゴテゴテした感じですが、R3になって首振り機能が追加されたために円状の台座がついています。無印と違ってここひえは水抜き用の栓はありませんので、そこにたまった水は本体を傾けて前面の風吹き出し口から流し出すことになります。
操作パネル比較
この通り無印はボタンはたった一つ。ボタンを押すたびにHIGH→LOW→OFFの繰り返しとなります。AppleのiPhoneがボタン一つにこだわったようなポリシーを感じさせます。
それに対してここひえは風力は4段階、首振りON/OFF、タイマー1,2,4時間設定可能。そしてここひえは風力はメモリー機能があります。つまり風力3で電源をOFFにした場合、再開すると再び風力3になります。機能的にはここひえは良く出来ています。
水タンクを比較
無印の水タンクは特殊なL字型の形状で本体にピッタリフィットさせるようになっていてとにかくコンパクトにしようという努力が見られます。無印の水タンクは水の注ぎ口がとても小さいことと水位がわかりにくいので、水があふれ出るまで水を入れる感じで必ずと言っていいほどこぼれます。こぼれた水をふき取るタオルが必要。そしてパッキンのついたキャップを毎回開け閉めする必要がある。
ここひえはわかりやすいボックス形状。注ぎ口がガバッと開いて大きいし透明なので水位もわかるので慣れれば水がこぼれるということはありません。
毎回水を入れて使うので無印はこの給水の作業がストレスを感じるところです。
フィルターを比較
無印は上部のつまみを持ってスイッと引っ張り上げることでフィルターを取り出しますが、ここひえは前面パネルを外してからフィルターを持ち上げながら手前に引き出す感じです。ここひえは引き出す際にひっかかりがあるのでしずくが落ちやすいですが、無印は上にすっと上げることができますのでスムーズです。
フィルターの大きさを比較するとこのようになります。大きさはかなり違いがあります。このフィルターの面積が風量の違いになります。風量にこだわるなら明らかにここひえですね。
高さ(長さ)を比較すると意外にも同じでした。素材は無印は台所の布巾みたいな素材、ここひえはフェルトっぽい素材になっています。
下側から見てみます。この写真では上側から下側に風が流れて湿ったフィルターを通るようになります。つまり無印よりもここひえのほうがフィルターを通過する距離が長いためここひえのほうが風は冷えると思われます。
ファンを比較
無印は直径8cmほどの7枚羽、ここひえは12cmほどの9枚羽で明らかにここひえのほうが風量が大きいですね。
USBケーブルを比較
無印はかなり短いです。65cm程度しかありません。これは基本的にはノートパソコンなどにつなげて使うことを想定しているのかもしれませんが、それにしても足りないです。それで延長コードを購入しておくか、友人に長いUSBケーブル余ってないか尋ねてみましょう。このケーブルはmicroUSBという古いタイプなので、ちょうど捨てようと思っていたという人も多いと思います。
ここひえは十分な長さで電源アダプターのコードも含めて170cm程度。
あと無印は本体の根本からケーブルを外すことができますが、ここひえは外すことができません。それで夏が終わって収納する際にここひえはすっきりしません。
電源アダプターはこのようになっています。無印は5V1Aなのでパソコンの電力供給で利用できるようになっていますが、ここひえは5V2AなのでUSBとは言えパソコンからの電源供給では電力不足で動かないことも多いと思われます。無印はパソコンから供給して利用することを一つの特徴としていますが、ここひえの説明書ではパソコンからの電源供給については触れていません。
実際に水を入れてみる
まず実際に水を入れてみたのですが、この通り無印は水位が全くわかりません。
電源点灯状態を比較
電源を付けるとこんな感じで無印良品のセンスの良さが光ります。ここひえは機能一辺倒。
さて、ここからが本題。
音はどの程度なのか?
まず音はどの程度うるさいのでしょうか。
このように本体の直上での計測です。無印はLOWの場合41dBぐらい、HIGHだと45dBぐらいでした
ここひえR3と比較すると以下の通りです。
LOW | HIGH | |
無印良品 | 41dB | 45dB |
1 | 2 | 3 | 4 | |
ここひえR3 | 38dB | 41dB | 47dB | 49dB |
つまり、ここひえのレベル2~3当たりの音の大きさが無印となります。
ただ、実は音の不快感というのは単にdBだけでは測れません。どのような音質が含まれるかによります。ここひえはグオーンという重低音に加えキィーンという高音も含まれ機械が動いている感じがするため私としては不快です。
それに対して無印は良く言えばフォーというこもった感じの滝の音に近く、比較的受け入れやすい音質となっています。ただここひえは風量レベル1があり無印よりも若干ですが静かにできますので悩むところ。
風力はどの程度違うのか?
吹き出し口のすぐ前で計測してみました。このような計測方法なのであくまでもピンポイントでの風力です。全体量としての風量ではありませんのでご注意ください。
結果は以下の通りです。
LOW | HIGH | |
無印良品 | 2.5m/s | 3.2m/s |
風量レベル | 1 | 2 | 3 | 4 |
ここひえR3 | 1.9m/s | 2.3m/s | 2.9m/s | 3.3m/s |
このようにピンポイントでの風力としては無印もここひえも大きく変わりませんでした。
どちらが風が届くのか?
このように風力計を徐々に離してみて風力が1.3m/sという微風になる距離を測ってみました。
結果は以下の通りです。
LOW | HIGH | |
無印良品 | 90cm(1.3m/s) | 110cm(1.3m/s) |
風量レベル | 1 | 2 | 3 | 4 |
ここひえR3 | 30cm(1.3m/s) | 50cm(1.3m/s) | 80cm(1.3m/s) | 110cm(1.3m/s) |
この結果の通り、先ほどの風力と同様、風がどこまで届くかどうかという点では意外にも無印良品とここひえはほぼ互角でした。
おそらくですが無印良品はファンは一回り小さいものの、吹き出し口が小さいことと、フィルターの密度が低いことから風力としては十分出せていると思われます。
ただ風の出る面積はここひえのほうが大きいので全体の風量としてはここひえのほうが多いことは言うまでもありません。
さて、一番大事なこととして…。
どっちが涼しいのか?
今回は快晴で30℃、時刻は13:30頃での比較。あくまでも今回の気象条件での一つの結果に過ぎませんので参考程度にしてください。
このように吹き出し口のすぐ前での温度変化を比較しました。結果は以下の通りでした。
だいたい思った通りでここひえR3のほうが冷えます。冷却能力で比較すると約1.5倍は冷えるという結果になりました。それでも無印良品でも30℃が27.6度になるので実用レベルはクリアしていると言えます。
温度変化 | 冷却能力 | |
無印良品 | 30℃⇒27.6℃ | -2.4℃ |
ここひえR3 | 30℃⇒26.2℃ | -3.8℃ |
その他気になった点
特にフィルターについてです。
まずフィルターから出てくる風の臭いです。ここひえのほうが独特の匂いがします。フィルターの量が多いからなのか素材のせいなのか。無印良品はそんなに臭いはしません。臭いが敏感な人は無印良品のほうが良さそうです。
あと交換用フィルターは無印良品は約500円ぐらい、ここひえR3は3,000円ぐらいで大きな違いがあります。
まとめ
無印良品USB冷風扇MJ-WCF1とここひえR3を比較表にすると以下の通りです。
無印良品 | ここひえR2 | |
デザイン | ◎ | △ |
コンパクト | ◎ | △ |
価格 | 〇 | △ |
給水の扱い易さ | △ | ◎ |
冷却能力 | 〇 | ◎ |
風量 | 〇 | ◎ |
風力 | 〇 | 〇 |
風量調節 | 〇 | ◎ |
風向き調節 | 〇 | ◎ |
風の臭い | 〇 | △ |
首振り | × | 〇 |
タイマー | × | 〇 |
音量 | △ | △ |
音質 | 〇 | △ |
フィルター交換費用 | ◎ | △ |
パソコン接続 | 〇 | × |
冷却能力など機能重視であればここひえR3をお勧めします。ただ、ここひえR3は上の表からわかる通り、無印よりも△が多いです。つまり欠点も多いため、無印良品のほうが機能は低いもののデザインやにおいや音質といった感性価値は高く、全体的なバランスは優れていると言えるでしょう。
私としては長く付き合うなら無印良品のほうが良いと思いました。
それでは暑い夏を乗り越えましょう!